最も怖い腎臓病は何?
腎臓病にはいろいろな種類がありますが、一番怖い腎臓病は何でしょうか?怖さの感覚は人それぞれですから、一概にいえるものではありませんが、やはり死亡率の高さという観点で怖さを分類するとき、最も怖い腎臓病ときかれて腎臓がんと答える人は多いのではないでしょうか。
確かにがんは私たち人間にとってたいへんな脅威になる疾患ですが、がん以外にも私たちにとって大きな脅威となる腎臓病があります。たとえば腎不全がこれにあたります。腎不全は、腎機能の低下が進んで至る症状ですが、腎不全のレベルにまで腎臓病が悪化してしまうと、治療によってこれを改善することは極めて困難であるといわなければなりません。
ですから、腎機能の低下がはじまったら、できるだけ早いタイミングで治療をスタートする必要があります。腎機能の状態を示す健康診断や血液検査の数値として重要なのが、クレアチニン値です。クレアチニン値が基準値を超えているようだと、何らかの腎疾患の可能性が考えられますので要注意です。
治療なり予防なりをすぐにでもはじめ、腎不全にならないような対策が必要になります。
怖い腎臓病の一種である腎不全には2種類ある!
腎不全は、腎臓が正常に機能しなくなる疾患です。このことは、おそらく多くの人がすでによく知るところかと思います。しかし実は、腎不全には2種類あるのです。1つは急性腎臓病が原因で起こる腎不全、もう1つが、慢性腎臓病が原因で起こる腎不全です。
腎不全になると、人工透析治療などが必要になるといった話がよく持ちあがりますが、その可能性がより高いのが、慢性腎臓病が悪化して起こる腎不全のほうです。急性腎臓病による腎不全の場合、病変が急なので、強い自覚症状が見られ、そのため意外と早いタイミングでの治療が行われやすく、人工透析が必要になるレベルにまで腎不全が悪化しづらい部分があります。
これに対し、慢性腎臓病の場合、ジワジワと腎機能が低下していくことから、腎不全の悪化の度合いを体感するのが意外と難しかったりします。結果的に、人工透析治療が必要なレベルにまで腎不全が悪化してしまうことも珍しくありません。
急性にしろ慢性にしろ、腎臓病は腎臓病ですから、どちらがよくてどちらが悪いということもないのですが、重要なことは、急性も慢性も含め、とにかく腎臓病にならないことです。腎臓病になりさえしなければ、腎不全や人工透析治療などの難しい状況に追いやられるリスクは最小限にとどまるのです。